「リハビリ時間の現状と、本当に必要な施術時間とは」と考えたことはありますか?
リハビリにおいて「時間」は非常に重要な要素です。
適切な回復を目指すためには、十分な時間を確保することが不可欠ですが、現行の保険制度ではリハビリ時間に制限があります。
この制度は「誰もが平等に医療を受けられる」という点では優れていますが、個々の回復に最適な時間を確保することが難しいという課題も抱えています。
1. 現行のリハビリ時間の制限
現在のリハビリ時間は、保険制度の枠組みによって決められています。
- 回復期リハビリ(入院中):最大1日3時間
- 退院後の外来リハビリ:最大1時間未満
- 介護保険を利用した訪問リハビリ:最大60分
入院中は1日3時間のリハビリを受けることができますが、退院後は大幅に制限されてしまいます。
特に、片麻痺の方が本来の動きを取り戻すためには、短時間のリハビリでは不十分な場合が多いのが現実です。
2. リハビリ時間の設定は、本当に回復に適しているのか?
現在のリハビリ時間の設定には、次のような疑問が浮かびます。
- 1回のリハビリ時間は、本当に機能回復に十分なのか?
- 麻痺の重症度や目標によって、必要な時間は異なるはずではないか?
本来であれば、一人ひとりの状態に応じたリハビリ時間が設定されるべきです。
しかし、現行制度では「どんな状態の方でも、どんな目標の方でも、同じ時間内で対応しなければならない」という状況になっています。
その結果、「もっと時間をかければ改善できるはずなのに、制度上できない」というケースが生じています。
3. なぜリハビリ時間に制限があるのか?
保険制度のリハビリ時間に制限がある理由には、次のような背景があります。
- すべての患者さんが平等に医療・介護サービスを受けられるようにするため
- 医療の管理を効率化し、制度を維持するため
多数の人が関わる医療保険制度を持続させるためには、限られた医療資源を公平に配分する必要があります。
そのため、時間に制限を設けることで、多くの人が一定水準のリハビリを受けられるようにしているのです。
しかし、この制度の設計は「日常生活や社会復帰を目的としたリハビリ」には適していますが、「片麻痺の回復」に特化したリハビリには向いていない側面があります。
4. リハビリ職種の分業制は、回復に本当に適しているのか?
現在のリハビリは、以下のように職種ごとに分業されています。
- 理学療法士(PT):足・歩行動作を担当
- 作業療法士(OT):手・日常生活動作を担当
- 言語聴覚士(ST):言語・嚥下機能を担当
しかし、これはあくまで資格制度の枠組みであり、人の回復を考えたとき、本当に分業制が最適なのか?という疑問が生まれます。
【分業制の課題】
- 体全体の関連性を見落としやすい
- 例えば、「歩く」という動作には足だけでなく、歯の噛み合わせや体幹の安定が深く関係しています。
- しかし、現在のリハビリ制度では、PTは足、OTは手、STは言語と分かれており、全体を包括的に見る仕組みになっていません。
- 「体幹」は誰が見るべきなのか?
- 体幹は、歩行、手の機能、言語や飲み込みなど、すべてに影響を及ぼします。
- しかし、分業制では「誰が体幹を主に担当するのか」が曖昧になり、十分なアプローチが行われないことがあります。
- 資格制度の枠を超えた施術が必要
- 保険適用のリハビリでは、各職種が担当領域を超えた施術を行うことが難しい。
- しかし、実際には全身の連携を見ながら施術をすることが、片麻痺の回復には不可欠です。
5. 当院のアプローチ ― 「時間」と「質」を両立する
当院では、「麻痺の後遺症からの根本的な機能回復には何が必要か?」を最優先に考え、制度の制約にとらわれない施術を提供しています。
【当院の施術方針】
- マンツーマンで麻痺専門のセラピストが担当
- 1回3時間の施術を基本とする
- 必要に応じて3時間以上の施術も可能
「片麻痺の回復」には、質の高いアプローチを長時間かけて行うことが重要です。
私たちは、従来のリハビリの制限を超え、必要な時間を確保することで、より効果的なリハビリを提供しています。
また、患者さん自身が「もっと時間をかけたい」と望まれ、それが必要であると判断した場合には、3時間以上の施術も対応可能です。
6. 最後に ― 十分なリハビリ時間で、本当の回復へ
現在のリハビリ制度は、「誰もが平等に医療を受ける」ためには優れた仕組みですが、片麻痺の回復を最優先にするものではありません。
私たちは、その「足りない部分」を補い、患者さんが本当に求めている回復を目指します。
「今のリハビリでは時間が足りない」
「もっとしっかり取り組みたい」
そう思われている方は、ぜひ一度ご相談ください。
時間と質の両方を兼ね備えた施術で、あなたの回復を全力でサポートします。
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